To Be a Good Company

東京海上グループ
全社員2万人の
働き方改革を支える。

7年目

新田 光 Akira Nitta

  • IT・デジタル部門
  • 2015年入社
  • 理学系研究科卒
  • #グローバルコース
  • #4〜7年目
  • #IT・デジタル
  • #理系
  • 2015年
    入社 IT企画部 予算グループ配属
  • 2016年
    東京海上日動システムズ㈱ 出向
  • 2019年
    IT企画部 基盤グループ

※年次・仕事内容は取材時のものです。

コロナ禍が深刻化する中、リモートワークのためのITインフラ増強やツール導入を超短期間で実現。国内の東京海上グループ全社員2万人の働き方改革を支える。そして、デジタルワークプレースの構築という新た挑戦へ。東京海上日動から日本全体に影響を及ぼす働き方改革のうねりを巻き起こす

コロナ禍の中、ITインフラを大幅に増強するなど、
グループ全体の働き方改革を牽引。

私の所属するIT企画部は、東京海上グループのITに関するすべてのプロジェクトの司令塔です。毎年各部門から、事故・災害対応力の強化や保険新商品の開発、デジタル技術の導入などを実現するために必須となるITに関するあらゆる要望が出され、その中から「IT×経営」の視点で取捨選択します。選択した企画に対して、プロジェクトの全体像を描き、アサインするエンジニアの人数や算出した予算をもとに社内で合意形成し、毎年数百に迫るプロジェクトが同時に進められていきます。
私の担当は、社員一人ひとりが新しい働き方を実現するためのITインフラの導入。当社グループ社員の働き方改革を支える重要なミッションです。直近では全国200拠点を網羅する社内ネットワーク、1,000台規模の社内サーバ、2万人を超える当社グループ社員が使うノートパソコンやスマートフォンなど、社員がどこでも仕事ができるようITインフラを刷新する大規模プロジェクトを主担当として牽引しました。

また、この大規模なITインフラ刷新プロジェクトに先んじて、2020年にはコロナ禍の深刻化に伴い、全社員が在宅勤務できる体制を急遽構築するという対応も行いました。リモートワークにおいて必須となるITインフラの増強やITツールの導入を超短期間で実現するため、ベンダーをはじめ関係各所との合意形成、コスト交渉を急ピッチで進めました。結果としてそれらを3週間で完遂できたことは、大きな成長のきっかけとなりました。
とくに、合意形成や交渉においては、まず「相手を知ることの大切さ」を学びました。相手の専門性や知識レベルを把握した上で、高度な専門性をもっている方には専門用語を駆使して詳細に。専門性をもっていない方には抽象化した表現でプロジェクトの意義などを伝える。そうした工夫のもと、説得力のある説明ができたことが、プロジェクトの成功につながったと思います。

ITの基礎を学び、様々な経験を重ねる。
現在の行動指針をつくってくれた先輩の言葉。

大学時代は理学部に所属し、宇宙関連の研究に没頭していました。学問の道を究めることも考えましたが、当時は社会のことが全くわからなかったので、とにかく社会を広く知りたい。そんな思いで就活していました。多様な産業を支えている東京海上日動なら、様々な分野と関われる。中でもITはこれから普遍的なスキルになると考えIT企画部を志望しました。しかし、入社当時はITの知識が全くありませんでした。そんな私の基礎をつくってくれたのが、入社翌年に出向した東京海上日動システムズでの経験です。
ここでは、グループ会社のITインフラの刷新や基幹システムの機能開発に従事していました。基幹システムは、業務の中枢を担う重要な情報を管理しているシステム。トラブル時は、速やかに復旧する必要があり大変な毎日でした。ある大きなトラブルに直面した時に、先輩社員にいただいた言葉があります。トラブルを起こしたことで落ち込んでいる私に「まずはトラブルによって何が起きたかを知ろうよ。それがビジネスにどんなインパクトを与えたのか。トラブルからありったけのことを学んで、次に行こう」。起きたことに落ち込むのではなく、その内容を把握して動くこと。そして、失敗から学んで次に活かすことの大切さを、激励の言葉に変えて教えていただきました。この言葉は、今の私の大切な行動指針となっています。

のちに後輩を指導する立場になり、それまで先輩からたくさんのことを教えていただいたように、私も後輩に多くのことを残したいと尽力しました。後輩を指導する中でうれしかったのは、「新田さんはそう言いますが、私はこう思います」と、常に主張してくれるようになったこと。考えを主張してくれると互いを知るきっかけになりますし、自分の学びにもつながります。
3年間の出向期間で、当社基幹システムが稼働するサーバ群をより運用品質が高く、災害にも強いデータセンターに移行するプロジェクトなど、様々な経験を積み重ねることができました。

東京海上日動から日本全国に影響を及ぼすような
新たな働き方改革を巻き起こしたい。

2019年より本社IT企画部に戻り、働き方改革に関する幾多のプロジェクトを牽引したことで、以前と比較してより高い視座をもてるようになったと思います。
私は野球が好きでよくたとえに使うのですが、東京海上日動システムズ時代は野球チームでいうキャッチャーのような存在でした。プログラマーたちと一緒に戦いながら作戦や状況に応じ、最前線で指示を出す仕事です。本社IT企画部に戻ってからは、ゲームを指揮する監督やチームの運営を統括するGMのような視点で仕事をしています。経営目線で保険ビジネスを捉え、IT企画部としてどんな施策を優先させるべきか。そうした観点で新しい働き方を支えるためのIT企画を推進していきます。

2020年にはITインフラの整備は終えることができました。現在は、次のフェーズとなるデジタルワークスペースの構築に取り組むための調査・研究を始めています。デジタルワークスペースとは、いつでもどこでも同じ環境で快適に働けるよう、仕事環境をデジタル化すること。単にデジタルに置き換えるだけでなく、社員同士のコミュニケーションや情報共有、業務の見える化をベースにした生産性向上や従業員満足度の向上など、事業成長を視野に入れたトータルな改革です。当社では、本店ビルの建て替えを計画しているので、新本店ビルのコンセプトと融合した壮大なプロジェクトになります。
働き方改革は多方面に波及し、その領域を広げていきます。私は、東京海上日動から日本全体に影響を及ぼすような働き方改革のうねりを巻き起こしたいと考えています。
加えて、膨大な事故データや多様な保険など、当社のアセットを活用した新たなビジネスの構築にもITの立場から関わりたい。そんな胸に秘めたビジョンが、日々の原動力となっています。