To Be a Good Company

マニュアルではなく
お客様と向き合う。
担当者の色を出せる、
クリエイティブな仕事。

9年目

近藤 和真 Kazuma Kondo

  • 本店損害サービス第一部・火災新種損害サービス室
  • 2015年入社
  • 教養学部卒
  • #グローバルコース
  • #8年目~
  • #損害サービス
  • 2015年
    入社 九州損害サービス第一部・火災新種損害サービス課配属
  • 2017年
    損害サービス業務部・業務グループ
  • 2021年
    本店損害サービス第一部・火災新種損害サービス室

※年次・仕事内容は取材時のものです。

入社以来9年間、損害サービスの業務に携わる。「目の前の困っている人のお役に立てている」と実感できるところに損害サービスの魅力を感じている。近年は、損害サービス部門のほかの担当者のサポート役も担っており、困ったり、悩んだりしている人を助けるという点において、同じくやりがいを感じている。

世の中と接点をもちながら、世のため、人のために働きたい。
その希望が叶うのが、損害サービス部門だった。

就職活動の軸は、「世の中と広く接点がもてること」と「世のため、人のためになること」の2つ。前者は自身の好奇心旺盛な性格から、後者は自分のモチベーションになるものは何なのかを突き詰めて考えるうちに見えてきました。この2軸で考えた時、様々なチャネル、業界、お客様と接することができる損害保険業界は魅力的に映りました。くわしく業界を見ていくなかで「人」に魅力を感じ、東京海上日動を第一志望にしました。就職活動のイベントなどで社員の方と話した時に、対学生ではなく、対個人として応対してくれたことに感銘を受けたのを鮮明に覚えています。

きっと答えづらいであろう質問にも真摯に答えてくれて、目の前にいる人を大切にしたいという気持ちが伝わってきました。東京海上日動で働く人が魅力的だという印象は、今も一切変わっていません。
入社後、新入社員研修時に自動車損害サービス部に配属される機会があり、そこで損害サービス部の仕事に興味をもつようになりました。損害サービス部門の仕事が「世のため、人のためになっている」とダイレクトに感じ、そこからは損害サービス部門を第一希望として人事に伝えていました。

個人事業主のお客様が、賠償金を過剰に請求される事案が発生。
その対応に携わった時に、損害保険の尊さを痛感した。

当社では、自動車保険以外の種目は基本的に火災新種損害サービス拠点で対応します。事案としては、火災保険と賠償責任保険の割合が多いです。お客様から事故報告を頂戴したあと、事故内容やお客様の契約内容をふまえ、どのようにお力になれそうか、いくら保険金をお支払いができそうかなど検討をはじめます。代理店さんが間に入ってくださっているケースが多いので、代理店さんとも協力しながら事案の対応を進めていきます。
九州損害サービス第一部にいた時に、塗装業者であるお客様から「倉庫の屋根の塗装トラブルが発生した」とご連絡がありました。屋根塗装をする際は、作業に入る前に高圧洗浄などで屋根を綺麗にしなければならないのですが、高圧洗浄中に倉庫内に水が漏れてしまい、倉庫内にある商品が使えなくなってしまったという理由で、賠償金3,000万円を請求されているという話でした。

そもそも建物が劣化していたから事故が起こったのか、それともお客様の作業の仕方に問題があったのかがわかりませんでしたし、3,000万円という請求額が適正なのかと疑問を感じた私は、現地に向かって事実確認をはじめました。すると、倉庫の屋根状態は劣悪で、また倉庫内にあったものの多くが、賠償が必要ない状況であることが判明。最終的に、保険をご利用いただいて800万円ほどの示談金で解決となりました。事案が無事に解決したあと、お客様から、自身の畑で作ったという野菜が感謝の言葉とともにダンボール1箱分ほど届きました。お客様が明日からも前を向いて仕事をできるようお役に立てたことで私自身も報われましたし、損害保険の尊さ、替えの利かなさを痛感しました。今でも忘れられない事案です。

「正しい」と思える判断・選択ができているかどうかを、自分に問い続けている。

火災新種損害サービス拠点では、個人のお客様だけでなく、大企業の案件も取り扱います。風力発電事業で、1機数億円以上の風力発電機の故障が多発し、数十億のご請求をいただいた事案がありました。お客様からのご請求金額をそのままお支払いできればシンプルかつスムーズなのですが、保険約款という決まりごとに実際の損害状況を照らして検討した結果、お客様から請求を受けた金額と、保険金の支払い認定額に差が生じる可能性が高いという事案でした。お支払金額に納得していただく説明をするためには、担当者が事故の様子や内容を細かく把握しておくことは必須です。前任の担当者から対応を引き継ぐやいなや、私は現地に足を運びました。現場で得た情報や、お客様からいただいた事故状況の情報も踏まえてお客様と一緒に事故の状況を整理するお打ち合わせを何度も重ねました。代理店さんとも二人三脚で事故の解決に向かって必要な情報を収集等したこともあって、最終的には総額10億円を超える保険金支払額にご納得いただき、無事事案が解決しました。

大企業案件は個人案件よりも損害額が高額となるケースが多く、また、企業はもちろん、社会にも大きな影響を与える可能性があります。なかには事故についてお客様がニュースリリースを出している場合もあるので、お客様である企業が重きを置いているのは対応の緻密さなのか、それともスピードなのかなどを見極め、いかに先回りして対応するかがカギになってきます。自分の判断でお支払金額が変動し得ることについて、プレッシャーがないと言えば嘘になります。しかし、お守りのように大切にしている言葉を思い出すと、自然と心が落ち着きます。それは、かつて先輩から言われた『損害サービス対応は画一的な正解がない仕事。だからこそ誠実に向き合い、正しいと思う判断を積み重ねていく。それこそが大変さであり、おもしろさでもある』という言葉。自分で“正しい”と思える判断・選択をできているかどうか。それを自分に問い続けることが、損害サービス事業に携わる者にとって重要なことだと私は考えます。

事故が起きてしまった後も、事故が起こる前も発揮できる損害サービス担当者の価値

損害サービス業務=マニュアル通りに回答しなければならない、というイメージがあるかもしれません。実際はまったく異なり、個人の裁量権がかなり大きな仕事であり、どのように案件を進めていくかは担当者の腕の見せどころです。お支払金額に納得していただけそうにない場合には、そう判断するに至った材料を具体的に示すなど、担当者ならではの工夫の余地がたくさんありますし、そこに自分の色を出せるのが損害サービスの仕事の魅力です。
他にも、今は事故が発生した後だけではなく、事故が起きる前からお客様をお守りできないか、この観点で我々損害サービスが出せる価値はないか、日々模索しています。事故の大変さを知っているからこそ、お客様には事故を経験してほしくない。そういった想いから、事故が起こる前からお客様と接点を持たせていただき、どういった課題認識をお客様がお持ちか、事故が起こらないようにするためにどういう対策を講じるのがよいのか、実際の事故例などを用いながらご提案も進めています。

ある意味、クリエイティブなコンサルティングのような仕事と言えるかもしれません。
お客様にとっては、それが人生で初めての事故かもしれない。1件1件の事案に対して真摯に向き合い、お客様が、明日を今日より少しでも前向きな気持ちで迎えらえるようサポートすること、そして事故が起こらないような未来を作っていくこと、これこそが我々の使命だと感じています。
子どもにも、「お父さんの仕事、カッコいいでしょ!」と誇れるような仕事をし続けたいです。