To Be a Good Company

世界中のリスクに立ち向かい、
東京海上グループを支える。

13年目

岡田 寛子 Hiroko Okada

  • 経営戦略部門(海外戦略)
  • 2009年入社
  • 法学部卒
  • #グローバルコース
  • #8年目~
  • #経営戦略
  • #グローバルな仕事
  • #ワークライフバランス
  • 2009年
    入社 関西営業第三部 営業第一課配属
  • 2012年
    東京自動車営業第二部 営業第二課
  • 2016年
    東京海上ホールディングス㈱ 海外事業企画部
    グローバルリスク管理グループ
    (※2019年に産育休取得)

※年次・仕事内容は取材時のものです。

世界に広がる東京海上グループの海外保険事業におけるアンダーライティングを担当。また、サイバーリスクやパンデミックリスクなど、東京海上グループとしてのリスクの管理も担っている。プライベートでは、出産・育休を経て復職。子育てと仕事を両立させながら、日本から世界を見つめるグローバル人材として活躍している。

海外保険事業のアンダーライティングを担当。
「日本から全世界を見る」というグローバルな仕事。

私が所属する海外事業企画部は、東京海上グループ海外保険事業のM&Aを含めた事業戦略の立案、事業計画策定とそのモニタリング、海外子会社の経営管理などを行っています。その中で私は、海外保険事業のアンダーライティングのガバナンスを担当しています。アンダーライティングとは、保険の引受方針を定めた上で、あるリスクを引き受けてよいか判断し、適正な保険料率や保険条件を決める一連の業務のことをいいます。私の業務は、直接保険引受を行うことではなく、各グループ会社が適切に保険引受をできるよう、ガイドラインの策定やアンダーライティングレビューの企画・実施、当該分野におけるグループ会社の支援を行うことです。直近の例で言えば、あるグループ会社が火災保険の引受の戦略的拡大を計画した際、アンダーライティングの観点からどのようなリスクや補償条件に注意すべきか、収益のモニタリングはどのように行うかなど、グループ会社の体制整備や事業計画策定をサポートしました。さらに、サイバーリスクやパンデミックリスクなど、国や地域、保険種目をまたいで東京海上グループ全体に多大な損害が発生する可能性のある集積リスクの管理も担当しています。

私の場合、海外保険事業全体が担当範囲となるため、全世界にある海外グループ会社のアンダーライティング部門や再保険ブローカー、さらにはシリコンバレーのスタートアップなど、社外も含めた幅広く多様なメンバーと仕事を進めています。また、サイバーリスクやパンデミックリスクの管理に際しては、グループ会社の取り組みにとどまらず、世界のマーケットにおける先進的な取り組みに触れる機会があります。以前は海外駐在こそがグローバルな業務の中核とイメージしていましたが、当部での経験を通じ、日本にいながら全世界を見渡し、マーケットの最先端に触れる、そんな形のグローバルな仕事もあるのだなと、今は実感しています。コロナ禍によりオンラインミーティングが手軽かつ当たり前なものとなり、出張をしなくても現地と効率的なコミュニケーションが取れるようになったことは、海外を以前より「近く」感じさせ業務にプラスに働いているように思います。

営業から全く異分野の海外事業企画部へ、
グローバルに通用するプロフェッショナルとして、日々研鑽に励む。

入社以来、営業担当として関西の電気メーカー、その後自動車メーカーおよびサプライヤーを担当し、入社8年目のときに海外事業企画部へ異動しました。海外に住んでいたこともあり、英語力を活かしたいとの思いはありましたが、海外事業企画部の仕事はこれまでの営業部門とは全く異なる分野。入社8年目にしてゼロからのスタートでした。当初は、ミーティングの内容を理解することすらできない状態でしたが、サイバーリスク管理という比較的新しい分野に関わることになり、それが大きな転機となりました。私が異動してきた2016年頃から当社としてもサイバーリスク管理の強化が大きな課題として浮上していました。新しい分野であるため、当時は社内にこの領域を経験したことのある人が少なく、上司からは「サイバーリスクの分野で第一人者となれるよう頑張ってほしい」との励ましを受け、内外の知見を学びながらサイバーリスク管理業務に取り組みました。サイバーリスクの領域は、技術の進化が日進月歩である上に、ランサムウェア攻撃をはじめとした攻撃手法も多彩を極め、常にアンテナを高くし、勉強する必要がありました。このようなサイバーリスクに関する勉強に加えて、当社のサイバーリスク管理手法の確立に奮闘する中で、次第に組織内で自分の存在意義を見出すことができるようになりました。

成長のギアを一段上げるきっかけとなった出来事があります。現部署に異動して1年ほど経った頃のことです。前述の通り私の業務はアンダーライティングといっても、現場で保険引受を行うのではなく、適切な引受のためのガイドライン策定やリスク管理などです。アンダーライティングの現場を知らなかったので、海外のグループ会社のアンダーライターへの質問もピントがずれているのではという不安を拭えませんでした。そこで、実際のグループ会社の実務を学びたいと当時の上司に相談したところ、希望をかなえてもらいロンドンへ3週間研修に行くことができました。行き先は、世界を代表する保険市場である英国ロイズにおいて引受を行っているグループ会社。現地のアンダーライターとブローカーとの条件交渉などを目のあたりにし、とても刺激的で貴重な経験となりました。さらに数ヶ月後、私の発案でグループ会社のサイバー保険のアンダーライターを集めた会議を開催。会議の目的やアジェンダ設定、当日のファシリテーションなどを主導し、グループ会社のアンダーライターとの信頼関係を深める機会となりました。
その一年後に当社は、このようなリスク管理が保険会社にとって安定的に保険を提供するために特に重要であると考え、ロンドンにCyber Centre of Excellenceというサイバーリスク管理の専門部隊を立ち上げました。その部署のミッションはサイバー攻撃のリスク特性やマーケット動向を精緻に分析した上で、先進的かつイノベーティブなアイデアやソリューションを立案・実行すること。当社のリスク管理の高度化を牽引する存在です。異動当初はゼロからスタートでしたが、現在では先端的な知見に富むメンバーと日常的に連携しながらサイバーリスク管理業務を遂行できるようになり、グローバルな人材に一歩近づけたのかなと思っています。

産育休に関する様々なサポート制度で、
不安だった復職も仕事と育児の両立もスムーズ。

海外事業企画部に異動して3年目のときに産育休を取得しました。出産という大きなライフイベントを経験しましたが、そこでも当社のサポート体制に助けられました。サイバーリスクの分野における強みが周囲に認知され始めた頃だったので、業務を離れ、産育休に入ることに正直なところ不安と焦りもありました。しかし育休中は最低でも2ヶ月に一度、上司とのコミュニケーションによって業務の近況を知ることができ、長く現場を離れることの不安感も和らぎました。さらに、産育休前面談、復職前面談もあり、復帰前に希望する働き方についてのすり合わせも行われました。また、人事部による復職前セミナーも有意義でした。セミナー当日は私だけでなく、配偶者も参加して、復職後の一日のタイムスケジュールを作成する時間があり、家事や育児の役割分担を具体化することができたので、実際に復職した際は自然な形でお互いが役割を受け入れることができました。

現在は、コロナ禍の下、主に在宅勤務となり仕事と育児に励んでいます。在宅勤務がなかった頃は、海外との時差の関係でミーティングのため夜遅くまで会社にいる必要がありましたが、在宅勤務によって、現在では育児と両立しながら業務に取り組むことができています。例えば、夕方子供を保育園に迎えに行き、家事や食事が終わった後にオンラインミーティングに参加する、といった流れです。
当社では働き方や仕事の進め方など、担当者の裁量に委ねられる部分が大きく、またロンドンへの研修を上司が後押ししてくれたように、個人の意志を尊重しあう風土があると思っています。上司や同僚、同じチームのメンバーからの期待に応えられるよう、私はこれからも自らのアンダーライティング業務を極め、グローバルな視野を持って挑戦を続けていきたいと思います。