To Be a Good Company

新たな保険商品の提供を通じて
挑戦を支え、
社会課題を解決したい。

7年目

佐々木 麻里 Mari Sasaki

  • 商品開発部門
  • 2015年入社
  • 教養学部卒
  • #グローバルコース
  • #4〜7年目
  • #商品開発
  • 2015年
    入社 資産運用第三部 保証信用保険グループ配属
  • 2021年
    企業商品業務部 責任保険グループ

※年次・仕事内容は取材時のものです。

賠償責任保険の引受業務を通じて、クライアントの安心安全と成長を支える。さらに、中小企業の円滑なM&Aをサポートする保険を開発し、事業承継という社会課題の解決を目指していく。多様なスペシャリストが集まるチームで専門性を高めながら、企業の挑戦を後押しする。

賠償責任保険のオーダーメイドの条件での引受業務や
保険商品の開発を通じて
多様なリスクを抱えるクライアントの安心安全と成長を支えたい

企業商品業務部・責任保険グループでは、企業向け賠償責任保険のオーダーメイドの条件での引受業務や新商品の開発などを行っています。
賠償責任保険のオーダーメイドの条件での引受けとは、通常定められている金額を上回る支払限度額の設定やオリジナルの補償の追加など、規定の条件を超えた特別な仕様で賠償責任保険を引き受けることです。契約毎に保険の対象となるリスクを見極め、引受可否や引き受ける場合の補償条件、保険金の支払限度額、保険料率などを決める一連の業務をアンダーライティングといいますが、私は賠償責任保険のオーダーメイドの条件でのアンダーライティングを担当しています。例えば、保険金の支払限度額を1億円から10億円に引き上げたいという要望に対して、過去の引受実績や統計データなどを使用しつつ、その契約のリスクに照らしてどの程度の支払限度額、保険料率であれば適正な引受けができるかを考え、回答します。妥当性を欠いたアンダーライティングを行ってしまうと、保険契約の収益性が悪化し、最悪の場合その保険商品をご提供できなくなる可能性もあるため、責任は重いですが、それだけやりがいのある仕事です。

アンダーライティングを行う際、事業内容や過去の事故例などを詳細に調べると、世の中には実に多様なリスクが潜んでいることに気付かされます。それらをきめ細かくカバーすることで、多様なリスクを抱えるクライアントの安心安全な事業環境や更なる成長への後押しができればと思っています。
また、現在、表明保証保険における新商品開発も担当しています。表明保証保険とは、M&Aの契約時に買収側(買主)が被る損害をカバーする保険です。M&Aの契約時に売主は、買主に対して、売主自身や対象会社についての財務、税務、法務、労務など様々な情報を開示する必要があります。この開示事項などに虚偽がないことを売主が買主に対して保証することを表明保証といいます。例えば、売主が表明保証に違反し、税金の未払いなど税務面での虚偽があった場合、買主がその未払い分の税金を支払うなどの損害を被ることになります。こうした損害を補償する保険が表明保証保険です。現在、私が担当しているのは、主に中小企業の方々をターゲットとする表明保証保険の新商品開発です。

中小企業のより円滑なM&Aをサポートしたい
事業承継という社会課題の解決を目指して

表明保証保険における新商品開発の背景には、社会課題の解決という大きなテーマがあります。後継者不足や新型コロナウイルス感染症による事業環境の変化を受け、今後はこれまで以上に雇用継続や再成長などの手段としてM&Aを選択する中小企業が増えると予想されます。一方で、M&Aに関する知識・ノウハウ不足や、M&A取引に伴う様々なリスクを考慮し、M&Aに躊躇する中小企業の方々も少なくない状況です。こうした環境下、中小企業の方々でも売主・買主双方が安心してM&A取引ができる環境づくりを支援するために、新商品ではこれまでにない特徴を備えています。

表明保証保険では、主に買収対象企業の財務・税務・法務・労務など、様々な面で適切性を評価する必要があるため、リスク審査を社外の弁護士などの専門家に委託することが一般的です。新商品では、外部の情報ソースを活用しつつも、当社内でリスク審査を完結させる仕組みを構築することで、スピード感のある引受けやリーズナブルな保険料設定の実現を目指しています。前述のとおり財務、税務、法務など専門性が高い分野のため、適切なリスク審査の手法や補償内容、適切な保険料水準の設定などの検討はとてもチャレンジングですが、社内外の関係者を巻き込みながら、事業承継という社会課題の解決に少しでも貢献できることにやりがいを感じています。

世界で活躍するスペシャリストと共に商品開発
専門性を高め、クライアントや社会のために貢献したい

入社して最初に配属されたのは、コーポレート運用部・保証信用保険グループ。保証信用保険とは、企業の信用リスクをヘッジする保険商品のことをいいます。その中でも私が主に担当していたのは、輸出取引信用保険の引受業務です。クライアントの輸出取引先企業の倒産やカントリーリスクに起因して、輸出したにもかかわらず代金回収ができないリスクなどをカバーする保険です。
私の配属当初、輸出取引信用保険では、クライアントの「すべての取引先」を包括的にカバーする商品のみを取り扱っており、「特定の取引先」に限定してカバーする商品はありませんでした。これは、当社よりもクライアントの方が取引先の直近の経営状況や財務状態などを詳しく知り得る立場にあることから、リスクの高い取引先に偏った引受けにならないように「すべての取引先」を保険の対象とし、クライアントが抱える信用リスク全体を中長期的に平凖化するという考え方のもとに引受けを行っていたものです。一方で、「特定の取引先」のみを保険にかけたいというクライアントのニーズは以前から寄せられていました。そうした中、2015年に買収した米国子会社のHCCが、特定の取引先1社から引受けを行う専門性を有していることがわかり、HCCのアンダーライティングノウハウをもとに日本でも同様のビジネスを展開するため、私はその商品開発を担当することになりました。

HCCには、Specialtyと呼ばれる新種保険分野の豊富な経験と高度な専門知識をもつアンダーライターが多数在籍しています。彼らと共に働く中で、的確なリスク分析、意思決定のスピード感、クライアントの希望条件に沿えない場合の代替案の提案力、それらを可能にする圧倒的な専門知識と経験にとても刺激を受けました。そして、同時に、そうした専門知識と経験を十分身につけないと世界で通用するようなアンダーライティングのプロにはなれないということを痛感しました。特に、HCCの信用保険部門のトップは、保険の聖地といわれるロンドンのロイズで誰もが知るその分野の第一人者の方で、その知識と判断力を身近に感じられたことは今でも貴重な財産になっています。こうした経験から、以前より抱いていたアンダーライティングを極めたいという気持ちが一層強くなりました。
海外子会社を含め、様々な経験や専門知識を持つスペシャリストが在籍しているのも当社の魅力です。ジョブローテーションを通して営業、損害サービスなど様々なバックグラウンドを持つメンバーが集まるからこそ、多様なアイデアが出て、より良い商品のご提供に繋がっていると思いますし、私自身も保証信用保険グループでの経験や専門知識は現在の賠償責任保険のアンダーライティングや商品開発に活きていると感じます。もちろんバックグラウンドは違えど、「お客様のために、社会のために」という思いは一つ。その熱量が私たちの原動力となっています。