
-
1:天井
天井に電力ケーブルを発見
電力ケーブルが工場中央作業現場の天井の柱と梁に沿って走っていた。火災が起きた場合、火が天井に届くと、電力ケーブルが燃えて、スプリンクラーポンプなどを動かす電力が停止してしまう。 この場合、ケーブルを火災危険のない防火区画内を通すことと、柱や梁を耐火被覆することで、万が一火災が起きた場合の損失を軽減できる。

-
2:敷地内の道路
ひとまず安心!!十分な広さが延焼を防ぐ
敷地内にはいくつかの建物が隣接して建っている。建物と建物の間の通路が狭ければ、どこかで火災・爆発が起きた時にもらい火をしやすい。 延焼を防ぐためにも、また消防車などの進入をスムーズにするためにも、敷地内のレイアウトは要チェック。

-
3:喫煙所
会社の許可なしの喫煙所だった
オイルが貯蔵されている棚と棚の間の通路に喫煙所を発見。本来、工場は安全な場所に喫煙所を設けるように配慮している。が、この場合はどうやら社員が勝手に喫煙所を設けてしまったようだ。 喫煙所は、可燃物・危険物の貯蔵庫から離れたところに設けることが鉄則。また、喫煙管理規定の作成と、それを遵守させるための従業員教育まで提案していくのが、リスクコンサルティングなのだ。

-
4:倉庫
危険物倉庫に落とし穴!!
危険物を収納した倉庫は、一見整然としていた。危険物の種類・貯蔵量も明記されていた。ところがよく見ると、建物内の収納棚にベニヤ材、木材が使われており、大量の可燃物も一緒に置かれていた。初歩的だが、見落としやすい落とし穴だった。 危険物を収納した倉庫には可燃物を使用したり置いたりしないこと。小さな配慮が火災による損失を最小限に食いとめることになる。

-
5:工場外観
階と階の間隔が狭すぎる!!
階と階の間隔が狭いと、火災が起きた時の延焼の原因になる。 予算があれば、建て直しも提案できるが、予算がない場合は、窓にひさしを作る、階と階との間に防火床を入れるなど、改善策を考える必要がある。

-
6:製品棚
耐震はOKだけど、近くに可燃物が
薬品の置かれている棚は、耐震工事がなされていた。薬品そのものに発火の危険がある以上、耐震工事は必要不可欠だからだ。OK……かと思ったら、薬品棚のすぐ近くに、従業員用の新しいユニフォームを梱包したダンボールが積まれていた。発火の可能性がある薬品と可燃物を隣接して置くのは危険。置き場所を分ける必要がある。

-
7:スプリンクラー
ひとまず安心!!メンテナンスを大切に
要所、要所にスプリンクラーが設置してある。管理責任者によれば「メンテナンスは十分にしてある」とのこと。試しに一つを動かしてみたらきちんと機能した。 スプリンクラーがあっても、いざという時に機能しなければ意味がない。メンテナンスを十分に実施することが大切だ。